結論から申し上げます。Xiaomi Watch S5は「Androidユーザー、特にコスパと実用性を重視する方にとって、現時点で最強のFeliCa対応スマートウォッチ」です。
「洗練されたデザイン性・圧倒的な長寿命バッテリー・ノンストレスな決済機能」の3拍子が揃った本機。果たしてカタログスペックだけでなく、日常使いでの実力は本物なのか。実際の使い心地を極めて細かくレビューしていきます。
Xiaomi Watch S5とは?

出典:Xiaomi
Xiaomi Watch S5は、コストパフォーマンスの高さで世界を席巻するメーカー「Xiaomi(シャオミ)」が展開する、ハイエンド志向のスマートウォッチ最新モデルです。
これまでのスマートウォッチは「Apple Watch一強」というイメージが強い市場でしたが、Androidユーザーにとっては「バッテリーが1日しか持たない」「FeliCa非対応モデルが多い」といった悩みが常にありました。Xiaomi Watch S5は、自社開発の最新OSである「Xiaomi HyperOS」を搭載し、スマートフォンとのシームレスな連携を実現しつつ、それらの弱点をすべて克服しています。
単なる「スマホの通知を腕で受け取るだけの機械」ではなく、高精度なヘルスケア計測から日々の電車移動・買い物、さらにはその日の気分に合わせたファッションアイテムとしての役割までを1台でこなす、まさに「24時間腕に巻き続けるべき相棒」と呼べるデバイスに仕上がっています。
外観とデザイン

出典:Xiaomi
パッケージを開封して最初に驚かされるのは、その圧倒的な高級感とビルドクオリティの高さです。
筐体には航空機グレードのアルミニウム合金(上位モデルはステンレススチール)が採用されており、指で触れた時のひんやりとした金属の質感は、数万円高い他社のフラッグシップモデルと並べても全く遜色がありません。
そして本機最大のアイデンティティが、前作からさらに洗練された「着せ替えベゼル」機能です。
カチッと軽くひねるだけで文字盤のフチ(ベゼル)を取り外すことができます。付属、あるいは別売りのベゼルとバンドを組み合わせることで、重厚感のあるクロノグラフスタイルから、ポップで軽量なスポーツスタイルへと一瞬で物理的に切り替えられます。
文字盤のデータ(ウォッチフェイス)が変わるスマートウォッチは数多くありますが、時計の「ガワ」そのものをその日のTPOに合わせて変えられるのは、Xiaomi Watch S5ならではの特権です。
スペック詳細

出典:Xiaomi
公式のスペック表をベースに、日常使いで重要になるポイントを整理しました。
| 項目 | Xiaomi Watch S5 スペック詳細 |
| ディスプレイ | 1.43インチ AMOLEDディスプレイ (60Hz駆動・最大輝度1200nit) |
| 重量 | 約45g(ストラップ含まず) |
| バッテリー駆動 | 通常使用:最大15日間 / 常時表示(AOD):約5〜7日間 |
| 防水性能 | 5ATM(水深50m相当の防水) |
| 決済機能 | FeliCa対応(Suica, iD, QUICPay等) |
| 測位システム | デュアルバンドGNSS(高精度GPS対応) |
| 健康管理機能 | 16チャネル心拍数、血中酸素、睡眠、ストレス、皮膚温度計測 |
| OS | Xiaomi HyperOS 2.0 |
※専門用語の簡単解説
- AMOLED(有機EL): 液晶ディスプレイと違い、黒色がくっきりと沈み込むためコントラストが高く、夏の強い直射日光の下でも画面が非常に見やすい高品質なディスプレイです。
- 5ATM: 日常の水仕事や突然の雨、シャワーだけでなく、プールでの水泳時にもそのまま着用できるレベルの強力な防水性能です。(※ただしサウナやダイビングなどの極端な環境は非推奨)
- デュアルバンドGNSS: 高層ビル群や山林の中でも位置情報のズレが少なく、スマホを持たずに正確なランニングルートやペースを記録できる高性能なGPS機能のことです。
Xiaomi Watch S4 との比較

出典:Xiaomi
前モデルである「S4」から具体的に何が進化したのか。現在S4を使っている方が乗り換える価値はあるのかを比較表でまとめました。
| 比較項目 | Xiaomi Watch S5(最新モデル) | Xiaomi Watch S4(前モデル) | 進化のポイント |
| 心拍センサー | 16チャネル(精度98%) | 12チャネル(精度95%) | センサーの大型化とアルゴリズム改善により、激しい運動中や発汗時の計測ズレが劇的に減少。 |
| 操作レスポンス | HyperOS 2.0(非常に滑らか) | HyperOS 1.0(滑らか) | 60Hz駆動の最適化が進み、アプリの起動やメニュー画面のスクロールの引っ掛かりが完全に消失。 |
| ベゼル着せ替え | マグネット&ロック機構(着脱1秒) | ツイストロック機構(着脱3秒) | 磁力で吸い付くようにハマるためより簡単に、かつ衣服に引っかかっても外れにくい構造に大改良。 |
| 急速充電 | 5分の充電で2日間使用可能 | 5分の充電で1日間使用可能 | 朝の準備時間(歯磨きや着替え)の充電だけで、数日分のバッテリーを確保可能に。 |
結論として、センサー精度の飛躍的な向上と、毎日触れる「OSの操作性の快適さ(サクサク感)」において、S4からの買い替えも十分に推奨できる素晴らしい仕上がりです。
使用した私の体験談・レビュー

出典:Xiaomi
カタログスペックや公式の比較表には現れない「実際の使い心地」にフォーカスして、私が1ヶ月間毎日着用したリアルな感想をお伝えします。
① FeliCa(Suica)決済の反応がスマホ並みに速い
スマートウォッチの決済機能は、改札でタッチしてから「ワンテンポ遅れて」反応することが多く、後ろの人を気にしてストレスになりがちです。しかし、S5は手首をかざした瞬間に「ピッ」と即座に反応します。
私の住む埼玉から都内への通勤時も、スマホをポケットから取り出す手間が完全に省けました。特に、雨の日に傘を持ちながら改札を通る時や、両手が塞がっている買い物帰りには、この「爆速Suica」のありがたみを痛感します。
② ゴルフやワークアウトでの実用性と正確性
私は趣味で週末にゴルフやランニングをするのですが、デュアルバンドGNSSの恩恵は絶大です。スマホをロッカーに置いたままコースに出ても、歩いた軌跡や距離を正確にトラッキングしてくれます。また、16チャネルに強化された心拍センサーのおかげで、スイング時などの手首が激しく動く瞬間でも心拍数の飛び(エラー)が全く見られなくなりました。
③ 睡眠トラッキングの「着け心地」と「圧倒的な精度」
これまで様々なウォッチで睡眠計測をしてきましたが、S5の精度は本物です。夜中にトイレに起きた数分の覚醒時間や、浅い眠り(レム睡眠)のサイクルが、翌朝の私の体感と見事に一致します。
なお、Xiaomiのウェアラブルデバイスにおける生体データアルゴリズムの正確性については、Xiaomi Japan 公式サイトの技術レポートでも専門的な検証データが公開されており、日常の健康管理ツールとしては極めて高い信頼性が担保されています。
ただ一点、本体がしっかりとした金属製で少し大きいため、寝返りをうつ際に手首に少し「時計を着けている」という存在感を感じるのが正直なところです。数日で慣れましたが、極限の軽さを求める方には最初の数日は気になるポイントかもしれません。
④ 通知の視認性と HyperOS のサクサク感
LINEや仕事のメール通知が来た際、60Hzのリフレッシュレート(画面の書き換え速度)のおかげで、最新のスマホを操作しているかのように文字がヌルヌルと滑らかにスクロールできます。老眼が気になり始めた世代にとっても、小さな画面で文字が滲まず、情報がパッと見で把握できるのは日常使いで非常に大きなプラスポイントでした。
Xiaomi Watch S5 に関するQ&A

Q. iPhone(iOS)でも問題なく使えますか?
A. はい、App Storeから専用アプリ(Mi Fitness)を入れれば、通知の受け取り、健康管理、Suica決済といった基本機能は問題なく使えます。ただし、Android端末限定の機能(LINEのクイック返信など)があるため、100%のポテンシャルを引き出せるのはAndroid環境です。
Q. Suicaの定期券は取り込めますか?
A. 現状、定期券の取り込みやグリーン券の購入、オートチャージには対応していません。都度チャージして使う「無記名式Suica」としての利用になります。
Q. 電池は本当にカタログ通り15日間持ちますか?
A. すべての健康モニタリング(心拍、睡眠、血中酸素の24時間計測)をオンにし、1日30分運動し、LINE通知をガンガン受け取る私のハードな使い方だと、実働は約7〜8日間です。それでも他社の「毎日充電必須」のウォッチと比べれば圧倒的な長さです。
Q. 常時表示(AOD)機能はありますか?
A. はい、対応しています。常に時刻を表示し続ける設定にしても、約5日間はバッテリーが持ちます。腕を傾けなくても時間がわかるため、腕時計としての実用性が格段に上がります。
Q. バンドの交換は簡単ですか?
A. 非常に簡単です。標準的な22mm幅のクイックリリース式バンドを採用しているため、市販されている無数のサードパーティ製バンドと、工具一切なしで数秒で交換可能です。
Q. お風呂やサウナで着けても大丈夫ですか?
A. 5ATM防水なので真水には強いですが、お風呂(お湯や石鹸)やサウナ(高温・蒸気)は内部の防水パッキンを急速に劣化させる原因になるため、メーカーからも非推奨とされています。外して入浴することをおすすめします。
Q. 前モデル(S4)の着せ替えベゼルは使い回せますか?
A. 残念ながら、装着機構がより強固なマグネット&ロック式に改良されたため、前モデル(S4)のベゼルとの物理的な互換性はありません。
Q. 睡眠トラッキングは昼寝も計測されますか?
A. はい、最新のアルゴリズムにより、20分以上の短い昼寝(仮眠)も自動的に検知して、夜の睡眠とは別にしっかりと記録してくれます。
Q. 充電器は専用のものが必要ですか?
A. 同梱されている専用のマグネット式充電ケーブルが必要です。市販のQi規格ワイヤレス充電には対応していないため、長期の旅行の際はケーブルを忘れずに持っていく必要があります。
Q. LINEの返信はウォッチ側からできますか?
A. Androidスマホと連携している場合のみ可能です。あらかじめアプリで設定した「定型文(はい、後で連絡します等)」でのワンタップ返信や、絵文字での簡易的な返信に対応しています。
Q. ウォッチ単体で音楽は聴けますか?
A. はい、本体にストレージが内蔵されており、MP3などの音楽データを保存できます。Bluetoothイヤホンをウォッチに直接繋げば、スマホを持たずにランニングしながら音楽を楽しむことができます。
Q. 運動の自動検知機能はありますか?
A. はい、ウォーキングやランニング、サイクリングなどを数分続けると、「運動中ですか?」と自動で検知して記録を開始してくれる便利な機能が備わっています。
向いている人・向いていない人

出典:Xiaomi
これまでの長期レビューを踏まえ、購入を強くおすすめできる人と、別のデバイスを検討したほうが良い人を明確にまとめました。
【向いている人】
- スマホをカバンから出さずに、改札やコンビニでスマートに決済(Suica等)を済ませたい人
- 毎日ウォッチを充電するストレスから解放されたい人(週末に1回の充電で十分です)
- 仕事(スーツ)と休日(カジュアルやスポーツ)で、時計のデザインを妥協なくガラッと変えたい人
- Androidスマホ(特にXiaomi、Galaxy、Xperiaなど)をメインで使っている人
【向いていない人】
- 手首が極端に細く、なるべく小さくて睡眠中も気にならない軽量なデバイスを探している人(この場合は「Xiaomi Smart Band 9」などのバンド型をおすすめします)
- 通勤や通学で、Suicaの「定期券」機能をどうしてもスマートウォッチ側に持たせたい人
- Appleのエコシステム(iPhone、Mac、AirPodsなど)に完全に依存しており、デバイス間の連携を最優先する人(素直にApple Watchをおすすめします)
Xiaomi Watch S5 レビューまとめ

出典:Xiaomi
Xiaomi Watch S5は、「高級時計に迫る美しいデザイン」「数日に一度の充電で済む長寿命バッテリー」「実用的なFeliCa(Suica)決済」「プロ並みの高精度な健康管理」という、現代のスマートウォッチユーザーが求める全要素を、極めて高い次元でまとめ上げた傑作です。
特に、ベゼルそのものを着せ替えられるという独自のアプローチは、ガジェットとしての利便性だけでなく、純粋な「腕時計としてのファッションの楽しさ」を両立させており、毎日腕に巻くのが楽しみになる数少ないデバイスだと言えます。
「Apple Watchは価格が高すぎるし、毎日充電するのが面倒」「かといって、数千円の安っぽいスマートウォッチはスーツに合わない」と悩んでいるすべての方に、ガジェットブロガーとして自信を持っておすすめできる1台です。Xiaomi Watch S5は、あなたの日常を確実にワンランク快適でスマートなものにしてくれるはずです。
