ここ数年で、スマートウォッチやフィットネストラッカーが私たちの生活に深く浸透しましたが、寝るときまで時計を着け続けるのは少し煩わしいと感じる方も多いのではないでしょうか。私自身もそのひとりで、Apple Watchを使って睡眠トラッキングを続けていましたが、夜間の装着感や充電タイミングの問題でストレスを感じることがありました。
そんなときに出会ったのが、日本発のスマートリング「SOXAI RING 1.1(ソクサイリング 1.1)」です。指輪型のヘルスケアデバイスでありながら、睡眠・心拍数・血中酸素濃度・皮膚温度・活動量などをしっかり計測してくれるという点に惹かれ、購入を決めました。
SOXAI RING 1.1は、見た目はまるで高級なアクセサリーのようにシンプルで美しく、それでいてAI搭載の3D加速度センサーや心拍センサーなどを内蔵している本格的なデバイスです。従来の腕時計型デバイスのような圧迫感がなく、寝るときや仕事中も違和感なく装着できるのが大きな魅力です。
特に日本製という安心感と、ユーザーの声を反映して改良された「1.1モデル」という点にも注目しました。前モデル「SOXAI RING 1」から表面加工や耐久性が大幅に向上し、傷がつきにくくなったことで、日常使いにさらに適した完成度になっています。
本記事では、そんなSOXAI RING 1.1を実際に毎日使ってみた私のリアルな体験談を中心に、外観デザインやスペックの詳細、前機種との違い、使って感じたメリット・デメリットをわかりやすく紹介します。また、後半ではよくある質問(Q&A)や、どんな人におすすめできるかも解説します。

SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) とは?

出典:SOXAI
SOXAI RING 1.1(ソクサイ リング 1.1)とは、日本のスタートアップ企業「SOXAI(ソクサイ)」が開発した国産のスマートリング型ヘルスケアデバイスです。指輪のように身につけるだけで、心拍数・血中酸素濃度(SpO₂)・皮膚温度・活動量・睡眠ステージなどを自動的に記録・分析してくれるのが特徴です。
近年では海外製のスマートリング(Oura Ringなど)が注目されていますが、SOXAI RINGは日本製デバイスとして初めて本格的な睡眠・健康管理を可能にした製品として評価されています。特に、国内の医療・健康データ基準に合わせた解析設計や、日本語アプリでのわかりやすいUIが好評です。
指で測ることの意味
SOXAI RINGのコンセプトの根底にあるのは、「体の信号は指から最も正確に取れる」という医学的な考え方です。手首に装着するスマートウォッチとは異なり、指先の毛細血管は血流が豊富で、脈波信号が強く安定しているため、心拍や酸素濃度などをより正確に検出できるとされています。
そのため、医療現場では心拍や血中酸素の測定を「手首」ではなく「指」で行うのが一般的です。SOXAI RINGはまさにその発想を取り入れ、日常生活の中でも医療測定に近い精度でデータを収集できるように設計されています。
日本発ブランドの安心感と技術力
SOXAI RING 1.1は「日本人の手や生活習慣に最適化されたスマートリング」です。
サイズ展開は日本の指輪規格に合わせた8種類(12〜26号)で、購入時には無料のサイジングキットが提供され、自分の指にぴったり合うサイズを選べる仕組みになっています。
素材にもこだわりがあり、外装には軽量かつ強度の高いチタン合金を採用。さらに、表面にはデュラテクト(DLC)などの硬化処理を施すことで、長期間使用しても傷がつきにくい設計になっています。
SOXAI RINGができること
測定項目 | 内容 |
---|---|
心拍数 | 安静時・活動時の心拍をリアルタイムに計測 |
HRV(心拍変動) | 自律神経のバランスを解析し、ストレス状態を数値化 |
血中酸素濃度(SpO₂) | 睡眠中の酸素レベルを把握し、無呼吸傾向なども推定 |
皮膚温度 | 微妙な体温変化を検知し、体調変化を早期に察知 |
活動量 | 歩数やカロリー消費を自動で記録 |
睡眠分析 | 浅い睡眠・深い睡眠・レム睡眠を分類し、スコア化 |
睡眠スコア | 睡眠の質を総合的に点数化して表示 |
これらのデータは専用スマートフォンアプリ「SOXAI App」と同期し、グラフやスコア形式で一目でわかるように整理されます。iPhoneの「ヘルスケア」アプリとの連携も可能なため、Appleユーザーにとっても使い勝手の良い構成です。
モデル1.1での改良点
前モデル「SOXAI RING 1」と比べて、SOXAI RING 1.1では耐久性と安定性が向上しています。特に、
- 表面加工により傷がつきにくくなった
- Bluetooth通信の安定化
- アプリ連携の精度が向上
など、実際のユーザーからのフィードバックを反映したアップデートが施されています。
これにより、SOXAI RING 1.1は「長く使える日常デバイス」としての完成度がさらに高まっています。
睡眠改善の新たなアプローチ
SOXAI RINGは、単なるデータ取得デバイスではなく、“自分の体調変化を気づかせてくれるパートナー”として機能します。睡眠の質が低い日や、ストレスが高い日にはスコアが明確に変化し、自分では気づきにくい不調を数値で知らせてくれます。
つまりSOXAI RING 1.1は、「手首の制約から解放された次世代のヘルスモニタリングツール」であり、“指一本で自分の健康を見守る”という新しいライフスタイルを実現するデバイスなのです。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) の外観とデザイン

出典:SOXAI
SOXAI RING 1.1の最大の魅力のひとつは、「機能を詰め込みながらも美しいデザインを維持している」という点です。見た目は一見すると高級アクセサリーのようで、ビジネスシーンから就寝時まで違和感なく着用できる洗練されたフォルムが特徴です。日本ブランドらしい繊細な設計と質感の高さが感じられ、まさに“毎日着けるガジェット”としてふさわしい完成度に仕上がっています。
デザインコンセプト
SOXAI RING 1.1は、前モデル「SOXAI RING 1」と同じくシンプルで上品なリングデザインをベースにしています。どの角度から見ても美しく、装飾を極限まで削ぎ落としたミニマルな造形が印象的です。中央部にかけてわずかに厚みを持たせることで、内蔵されたセンサーを保護しつつ、指に自然にフィットするようなカーブ形状を実現しています。
表面は光沢とマットの2種類があり、高級感と実用性を両立。光沢タイプは指先にさりげないアクセントを与え、マットタイプは落ち着いた印象を演出します。どちらも男女問わず使いやすく、ファッションリングとしても十分に通用するデザインです。
素材と仕上げ
SOXAI RING 1.1の外装には、軽量かつ高強度のチタン合金が採用されています。チタンはステンレスよりも軽く、金属アレルギーが起きにくい素材として知られており、長時間装着しても違和感がほとんどありません。
さらに、表面には「デュラテクト(Duratect)」と呼ばれる硬化処理が施されています。これは高級腕時計にも採用されている特殊コーティング技術で、傷や擦れに強く、長期間使用しても美しい外観を保てるのが特徴です。
とはいえ、ドアノブや車のハンドルなどに触れる際に細かい擦り傷がつくこともあり、“完全に傷がつかない”わけではない点には注意が必要です。特に光沢タイプは細かい傷が反射で見えやすいため、使用シーンによってはマット仕上げを選ぶのもおすすめです。
サイズと装着感
SOXAI RING 1.1は、12号から26号までの全8サイズ展開で、自分の指に合ったサイズを選ぶための「無料サイジングキット」が購入前に提供されます。サイジングキットを使って最適サイズを確認し、そのまま本体を注文できる仕組みは、指輪型デバイスならではのきめ細やかなサービスです。
実際に装着してみると、リング内側の滑らかなカーブ形状と軽さ(約2.5〜3.2g)によって、“着けている感覚を忘れる”ほど自然なフィット感があります。特に、寝るときや運動中でも圧迫感がほとんどなく、従来のスマートウォッチのような重さを感じないのが大きな利点です。
カラーバリエーション
カラー | 特徴 |
---|---|
シルバー | 最もスタンダードで、清潔感と高級感のある定番カラー。 |
マットシルバー | 指に自然に馴染み、ビジネスにもカジュアルにも合わせやすい。 |
マットブラック | 男性に人気のカラーで、引き締まった印象。 |
ピンクゴールド | 柔らかく華やかな雰囲気で、女性ユーザーに好評。 |
ゴールド(限定) | 存在感のある特別仕様。ファッション性重視の方向け。 |
どのカラーも主張しすぎず、「スマートデバイスであることを感じさせない自然さ」が魅力です。
防水性と耐久性
SOXAI RING 1.1はIP68等級の防水・防塵性能を備えており、水回りでの使用にも対応します。洗顔や食器洗いはもちろん、入浴やプールでも問題なく使用できます。さらに、10気圧相当の耐水性を持つため、ランニング中の汗や雨にも安心です。
また、内部構造は密閉設計になっており、リング内部のセンサーやバッテリーをしっかりと保護。金属製の外装に加えて樹脂層で衝撃を吸収する構造になっており、耐久性も高水準です。
デザイン全体の印象
全体的にSOXAI RING 1.1は、「日常生活に完全に溶け込むウェアラブルデバイス」という印象です。
ガジェットとしてのメカニカルな見た目を抑えつつ、ジュエリーのような質感を両立させているため、外出時に人の目を引くこともありません。
また、チタンの持つ金属光沢と、精密な曲線フォルムが織りなす“日本的な繊細さ”があり、まさに「見た目と機能を両立させたウェアラブルの理想形」と言えるでしょう。
実際に着用してみると、スマートウォッチを外しても安心して健康データを取り続けられる自由さと、ファッションリングとしての自然な存在感の両方を味わうことができます。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) のスペック詳細

出典:SOXAI
主な仕様一覧
項目 | 仕様・内容 |
---|---|
対応モデル | iOS/Android両対応(Bluetooth Low Energy経由) |
外形・寸法 | 幅 7.6 mm、厚さ 2.5 mm |
重量 | 約 2.5〜3.2 g(サイズによる) |
サイズ展開 | 日本規格の 12号/14号/16号/18号/20号/22号/24号/26号(8サイズ) |
センサー類 | 光学式心拍センサー、血中酸素濃度(SpO₂)センサー、皮膚温度センサー、3D加速度/ジャイロセンサー(AI処理搭載) |
活動・睡眠分析 | 歩数・消費カロリー・活動量の推定、浅/深/レム睡眠分析、睡眠スコア化、クロノタイプ(朝型/夜型など)判定機能あり |
防水/防塵性能 | IP68 等級相当および 10 気圧防水(お風呂・プール利用可能レベル) |
駆動時間・充電 | 公称「最大 9 日間駆動」 |
素材・仕上げ | 外装チタン合金、表面に硬化処理(デュラテクト等)を施し、軽量かつ耐傷仕様 |
リング内機構 | 内側にシリアルナンバー、サイズ表記あり。センサー・回路が内蔵されている構造。 |
同期・アプリ | 専用アプリ「SOXAI」対応、スマホとデータ同期可。iPhone の「ヘルスケア(HealthKit)」連携機能あり。 |
特筆すべき技術・仕様ポイント
- 指装着による測定メリット:手首ではなく指に装着することで、より豊富な毛細血管と脈波信号を取得できるというアプローチが採られています。これは、スマートウォッチとは異なる測定前提です。
- 低消費電力設計:加速度/ジャイロセンサー内の ML(機械学習)コアを活用し、データ前処理をリング内部で行うことで、通信量・処理量を削減し、バッテリー駆動時間を延ばしている構造
- 素材・表面処理のこだわり:軽量素材であるチタン合金を使い、しかも高級腕時計で用いられる硬化処理(デュラテクト系)を採用して“指輪”として長く使える仕様になっています。
- 睡眠・体調の可視化機能:浅い/深い/レム睡眠の判定に加えて、「クロノタイプ」(自分の眠りのタイプ)を判定し、ユーザーそれぞれに最適な改善アドバイスを提示する機能も備えており、単なるログ取得を超えた“気づき”を提供する設計です。
このように、SOXAI RING 1.1 は睡眠・体調管理を主目的とした高性能スマートリングであり、特に「つけていることを忘れるほど自然に装着できる」「指先で生体データをとることでより精緻なログを狙える」という設計思想が伝わります。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) とSOXAI RING 1の比較

出典:SOXAI
比較表:旧モデル vs 1.1
以下は、旧モデル(RING 1 )と SOXAI RING 1.1 の主な比較点をまとめた表です。
比較項目 | 旧モデル(RING 1 相当) | SOXAI RING 1.1 |
---|---|---|
公称駆動時間 | 約 8 日間程度 | 最大 9 日間 |
表面耐傷性・コーティング | 標準処理 | デュラテクト(DLC/プラチナ等の強化処理)採用 |
データ処理・解析ロジック | ベーシックなトラッキング・分析 | 最新の睡眠学トレンド・多指標解析を導入(7 指標、回復指数・社会的ジェットラグなど) |
同期・通信安定性 | 接続失敗や同期遅延の報告あり | より通信・同期安定性向上を意図した改良 |
データ保持期間 | 不明または同等設計 | 4 日以上同期しないと古いデータから削除 |
動作温度・防水仕様 | 標準的な温度域・防水程度 | 動作保証温度 −5~45 °C、IP68 / 10 気圧相当防水 |
サイズ/寸法 | 幅 7.6 mm、厚さ 2.5 mm、重量 約 3 g | 同等幅・厚さ、重量は 2.5~3.2 g(号数依存) |
機能構成 | 基本センサー・睡眠/活動トラッキング | 同等センサーに加え最新指標対応、AI ロジック強化 |
表示・通知機能 | なし(リアルタイム表示なし、沈黙型) | 継承:ディスプレイ・通知なし |
各比較点の深掘り・考察
駆動時間の延長
旧モデルでも駆動時間が長いことが特長でしたが、1.1 では「最大 9 日間」という数値が公称され、やや余裕が持たれるようになりました。利用頻度(同期頻度・加速度センサー稼働率・ファームウェアアップデート件数等)によってこの数値は変動するものの、実質的な“週 1 回充電運用”の実現性がより高まったと言えます。
コーティング・耐久性の強化
旧モデルでは、チタン素材に対する基本的な表面処理(硬化処理)はされていたものの、小傷や細かなすり傷が使用者レビューで報告されるケースがありました。1.1 では「デュラテクト」などの高強度コーティング技術を積極的に打ち出しており、カラーリング別に最適処理を施すことで耐傷性が改善されているとの公式仕様があります。これにより、見た目の劣化を抑えつつ、長期使用への耐性が向上しているものと推察されます。
データ解析・スコア算出精度の進化
1.1 は、ドコモの発表資料等で「睡眠時間・睡眠効率・中途覚醒時間・入眠潜時・睡眠タイミング・日中覚醒度・呼吸の安定性」の 7 指標を基に睡眠スコアを算出する設計になっていると説明されています。旧モデルでも睡眠解析機能は備わっていましたが、1.1 では解析項目・スコアリングの観点が増え、より細分化・高精度化が図られているようです。これにより、単なる “睡眠時間” だけでなく「呼吸安定性」などの側面も反映した健康指標を得られるようになっています。
通信・同期安定性の改善
旧モデルでは、接続失敗・同期エラーが発生することがレビューで言及されていました。1.1 では、仕様上 Bluetooth Low Energy 5.0 を用い、通信安定性の向上を見込んだ設計とされており、実際のユーザー報告や使用感でも接続性が改善されたという声が聞かれます。この改善は、日常利用時のストレスを低減する上で非常に重要です。
データ保持仕様の明文化
1.1 では、内部に蓄えられるデータの保持期間について「4日以上同期しないと古いデータから削除される」という仕様が明確に記載されています。旧モデル時代にはこのような仕様の明示が曖昧だった可能性があり、ユーザーが意図せずデータを失うリスクがありました。1.1 ではこの仕様が明文化されたことで、運用上の注意点がユーザーにも分かりやすくなっています。
防水・温度仕様の明確化
1.1 では動作保証温度(−5~45 °C)や防水防塵性能(IP68 相当/10 気圧相当)などの環境仕様が明記されており、耐環境性能への信頼性が向上しています。旧モデルでも防水・防塵機能は備えていましたが、仕様表記や適用範囲の明確化が進んでいる印象があります。
機能構成・センサー体系
旧モデル・1.1 ともに、心拍・加速度・温度・酸素センサー等を搭載するスマートリング設計という点は共通です。ただし 1.1 では AI ロジック・解析手法が進化しており、単なるセンサー読み取りから得た生データをより洗練された形でユーザーに返す設計へと進化しているように見受けられます。
表示・通知機能は継承・不変
旧モデルでも通知・リアルタイム表示機能を持たないステルス型設計が採られており、1.1 でもこのスタンスは継続されています。つまり、従来通り「リングは測定に専念し、表示・通知はアプリに委ねる」という思想が維持されており、通知型スマートウォッチとは明確に区別された使い分けが意図されています。
1.1 の改良は実用性・安定性を重視した進化
前機種からの比較を振り返ると、SOXAI RING 1.1 は 基本設計の骨格は維持しつつ、実用性・安定性・分析精度 に重点を置いた改良がなされている印象です。
旧モデルからの劇的な設計変更(例えばディスプレイ追加・リアルタイム通知機能搭載など)は見られませんが、それこそがこの製品のアイデンティティである「静かに記録してくれるステルス型リング」という思想を守りつつ、使いやすさや信頼性を底上げしているのが 1.1 の真骨頂と言えるでしょう。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) を使用した私の体験談・レビュー

出典:SOXAI
SOXAI RING 1.1を使い始めてから、すでに数週間が経ちました。もともとApple Watchを長年使っていた私にとって、「寝る時までデバイスを装着する」という習慣には慣れていたのですが、腕ではなく指で健康を管理するという体験は想像以上に新鮮でした。ここでは、実際に私がSOXAI RING 1.1を毎日着用して分かったリアルな使い心地、良かった点、そして気になった点を詳しくお話しします。
購入からセットアップまで
購入前にまず印象的だったのが、無料のサイジングキットです。これはSOXAI RINGの非常にユーザーフレンドリーな仕組みで、8種類のリングサンプルが自宅に届き、自分の指に最もフィットするサイズを選べます。私は18号がぴったりでした。
その後、公式サイトで注文すると数日で本体が到着。高級感のあるシンプルなパッケージに、本体・充電ドック・USBケーブル・簡易説明書が同梱されていました。
初期設定はSOXAIアプリをダウンロードし、Bluetoothでペアリングするだけ。ペアリング時に一度だけ時間がかかりましたが、接続が完了すればその後の同期はスムーズでした。
装着感:軽くて、着けているのを忘れる
最初に指にはめた瞬間の印象は、「え、これで本当にセンサー入ってるの?」というほどの軽さでした。重さは約3g前後。チタン製のリングは金属アレルギーにも配慮されており、日中・夜間問わず長時間着けても違和感がありません。
Apple Watchを装着して寝ていた頃は、手首のバンドが肌に当たってムズムズしたり、寝返りのたびに時計が動く感覚が気になっていたのですが、SOXAI RING 1.1に変えてからは“着けているのを忘れる”レベルの快適さです。
ただ、リングに厚みがあるため、最初の2~3日は「物に少し当たる」感覚を感じました。慣れてくるとほとんど気にならなくなりました。
睡眠トラッキングの精度
SOXAI RING 1.1を選んだ最大の理由は「睡眠解析の正確さ」に期待していたからです。
実際、睡眠スコアは毎朝アプリに表示され、「深い睡眠」「レム睡眠」「浅い睡眠」「覚醒時間」などがグラフ化されます。
驚いたのは、自分の体感と結果がかなり一致していること。
例えば「夜中に2~3回目が覚めたな」と思った日は、アプリでも覚醒時間がしっかり反映されていました。逆に「よく眠れた」と感じた日は、深い睡眠の割合が増えていてスコアも高め。
また、寝る時間が遅い日が続くと「社会的ジェットラグ(睡眠リズムのズレ)」という指標が高く表示され、生活リズムの乱れを視覚的に教えてくれます。
これは単なる睡眠計ではなく、「自分の体のリズムを数値で理解できるツール」としての価値を強く感じました。
日中の計測・活動データ
SOXAI RING 1.1は睡眠だけでなく、日中の心拍数・活動量・皮膚温度なども継続的に計測しています。
日中の心拍変化や消費カロリーも記録され、アプリで「その日の体調スコア」として表示されるのは便利でした。
ただし、リアルタイム計測や運動モード(ランニング、ウォーキングなど)は搭載されていないため、スポーツ用途で使う場合はスマートウォッチの方が向いています。
私自身もランニング時はGarminウォッチを使い、SOXAI RINGは健康・睡眠トラッキング専用として使うようにしています。
アプリの使い勝手
アプリは非常にシンプルなデザインで、
- 睡眠スコア
- 体調スコア
- 回復度
- ストレスレベル
などをひと目で確認できます。
グラフの見やすさやUIの直感性は高く、スマートウォッチの複雑なメニューに比べると圧倒的に分かりやすいです。
一方で、Bluetooth同期に関しては時々うまく接続されないことがあり、アプリを再起動して再同期する必要がありました。これは旧モデルでも言われていた課題で、完全には解消されていない印象です。
バッテリーの持ち
バッテリーの持ちはとても優秀です。
私は1日中つけっぱなし(睡眠も含む)ですが、約7日間は充電なしで使えました。
お風呂の時間に充電ドックに置くだけでフル充電になるので、充電に関してストレスはほとんどありません。
非接触型の充電ドックもコンパクトで、リングを軽く載せるだけで充電が始まるのも好印象です。
傷・耐久性について
表面は「デュラテクト」コーティングで強化されていますが、完全に傷がつかないわけではありません。
私はキーボード作業やドアノブの開閉など、日常の中でどうしても指輪が物に触れることが多いため、1週間ほどで小さな擦り傷がいくつかできました。
とはいえ、チタン素材らしい落ち着いた金属光沢があるため、角度によってはほとんど気になりません。
「傷も味のうち」と思える人なら問題ないレベルです。
良かった点(メリット)
- 着け心地が軽く、24時間装着しても違和感がない
- 睡眠スコアが体感と非常に近く、データの信頼性が高い
- アプリが見やすく、健康状態の変化を直感的に把握できる
- バッテリー持ちが良く、週1充電で十分
- デザインがシンプルで、普段使いでも違和感がない
気になった点(デメリット)
- 同期が稀に失敗する(Bluetoothの再接続が必要)
- リアルタイム心拍や運動モードがなく、スポーツトラッキングには不向き
- 表面はコーティングされているが、細かい傷は避けられない
- データ保持期間(約4日)が短いため、こまめな同期が必要
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) に関する Q&A

Q. リングはどの指に着けるのがいいですか?
・親指以外であれば左右いずれの手でも問題ありません。フィット感が良く、日常生活で邪魔にならない指に装着するのがおすすめです。
Q. サイズが合わなかった場合は交換できますか?
・公式サポートに連絡すれば対応可能ですが、在庫状況・返品ポリシーにより制限があるため早めに手続きを行うほうが安心です。
Q. 24時間ずっと着用しなければなりませんか?
・睡眠トラッキングを目的とするなら就寝時のみの着用でも可能ですが、日中データ(活動量等)を取るなら継続着用が望ましいです。
Q. お風呂やプール、サウナで使えますか?
・防水仕様は IP68/10 気圧相当であり、お風呂・プールでの使用は可能です。ただし、サウナや高温条件下では本体温度上昇の可能性があるため注意が必要です。
Q. 指に汗をかきやすい人でも使えますか?
・汗や水濡れでセンサーの読み取り精度が影響を受けることもあり得ますが、公式仕様では防水性能を確保しており、日常使用レベルでは大きな問題は感じませんでした。
Q. スマートウォッチと併用できますか?
・併用可能です。運動や通知用途はスマートウォッチ、睡眠・体調管理用途にはリングという使い分けができ、補完的に使えます。
Q. バッテリーは劣化しますか?
・リチウムポリマーバッテリーであるため使用時間が経つにつれて劣化は避けられません。最大駆動時間はあくまで理論値と考えるべきです。
Q. アプリの同期がうまくいかないことがありますが、どうすればいいですか?
・Bluetooth の再起動、アプリの再起動、リングの再起動、ペアリング解除・再ペアリングなどを順に試すと多くの場合解決します。
Q. 性能精度は信頼できるものですか?
・医療機器レベルの精度は保証されていませんが、日常の健康管理を目的とする「ウェルネス用途」としては十分な精度感を感じられます。あくまで参考指標として利用することが前提です。
Q. 決済機能はありますか?
・SOXAI RING 1.1 には決済機能は搭載されていません。健康管理特化型リングです。
Q. どのくらいの頻度でファームウェア更新がありますか?
・公開情報では頻度は明記されていません。アップデートが提供された際はアプリ通知や公式サイトで案内があるはずです。
Q. 複数台のスマホで使えますか?
・通常は 1 台のスマホとのペアリングを想定しており、複数台での切り替えは非推奨または手動設定が必要となる可能性があります。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) が向いている人・向いていない人

出典:SOXAI
SOXAI RING 1.1は「スマートウォッチの代替ではなく、新しい形の健康モニタリングツール」として設計された製品です。
つまり、どんな人に合うか・合わないかは、その人が何を重視してウェアラブルデバイスを使いたいかによって大きく変わります。
ここでは、実際の使用感を踏まえて「向いている人」と「向いていない人」を具体的に掘り下げて解説します。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) が向いている人
睡眠の質をしっかり把握したい人
SOXAI RING 1.1は、睡眠トラッキング性能が非常に優れています。
深い睡眠・浅い睡眠・レム睡眠を自動的に分類し、睡眠スコアを算出してくれるため、「睡眠の時間」だけでなく「眠りの質」を見える化できます。
睡眠改善アプリやサプリメントを試している方にも、数値で変化を確認できるので効果測定にも最適です。
Apple Watchなどをつけて寝るのが苦手な人
私自身もそうでしたが、腕時計型デバイスは寝るときに違和感があり、長時間装着がつらいと感じる人は少なくありません。
SOXAI RING 1.1は重さわずか約3g、指に軽くはめるだけで、装着している感覚をほとんど感じません。
「睡眠データは取りたいけど、寝るときに時計を外したい」という方には最適な選択肢です。
健康管理を“静かに”続けたい人
通知やディスプレイ表示がないため、SOXAI RING 1.1はスマートウォッチのような情報の洪水から解放されます。
仕事中や会議中でも、デバイスの存在を感じさせず、見た目はシンプルなアクセサリー。
「健康管理はしたいけど、常にスマホや時計の通知に振り回されたくない」という人にはぴったりです。
バッテリーの持ちを重視する人
Apple WatchやFitbitなどは1~3日おきに充電が必要ですが、SOXAI RING 1.1は最大9日間のバッテリー駆動が可能です。
私は実際に6~7日間は余裕で持ちました。
頻繁に充電したくない人、旅行や出張が多い人にも使いやすいデバイスです。
シンプルなデザインを好む人
SOXAI RING 1.1は、指輪としても完成度が高く、マットブラックやシルバーなどの落ち着いた質感が魅力。
ビジネススーツにも私服にも自然に馴染み、「ガジェットをつけている感が出ない」点が好印象です。
職場でスマートウォッチが目立つのが気になる人にもおすすめです。
日本製デバイスに安心感を求める人
SOXAI RINGは日本発のブランドであり、アプリも日本語設計。
サポートも国内対応で、説明書や初期設定もわかりやすいです。海外製リング(Ouraなど)に抵抗がある方にとって、「日本人の体格や生活に合わせた国産設計」という安心感は大きな魅力です。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) が向いていない人
スポーツトラッキングを重視する人
SOXAI RING 1.1はGPS機能やリアルタイム運動モードを搭載していません。
ランニング・サイクリングなどの詳細データを記録したい場合は、GarminやPolarなどのスポーツウォッチの方が向いています。
SOXAI RINGは運動よりも睡眠・体調モニタリング特化型と考えるべきです。
画面付きデバイスでリアルタイムに確認したい人
このリングにはディスプレイがないため、心拍数・歩数・睡眠時間などはすべてアプリを開かないと確認できません。
運動中に心拍数をその場で見たい人や、通知を受け取りたい人には不向きです。
デバイスの同期や接続に不安を感じる人
Bluetooth同期は比較的安定していますが、まれに接続が切れることがあります。
アプリの再起動やペアリングし直しが必要な場合もあるため、“完全放置で使える”タイプではないことを理解しておいた方が良いでしょう。
傷や摩耗を気にする人
デュラテクト加工により高い耐久性がありますが、金属リングである以上、完全に傷を避けることはできません。
日常的にPC作業や車の運転などで手を使う方は、軽い擦れや小傷が発生する可能性があります。
傷を絶対に避けたい人にはストレスに感じるかもしれません。
医療レベルの精度を期待する人
SOXAI RING 1.1はあくまで「ウェルネスデバイス(健康管理向け)」であり、医療機器ではありません。
測定結果はあくまで参考値であり、診断や治療に用いることはできません。
「病気の兆候を正確に把握したい」「医療データとして活用したい」と考える人には適していません。
忙しくて同期を忘れがちな人
リング内部にデータを保存できるのは約4日分まで。
そのため、こまめなアプリ同期(数日に1回)が必要です。
同期を怠ると古いデータが自動的に上書きされてしまうため、継続的に記録を残したい人は注意が必要です。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) レビューまとめ

出典:SOXAI
SOXAI RING 1.1を実際に使ってみて感じたのは、これは単なる「スマートリング」ではなく、ライフスタイルを整えるための“静かな健康デバイス”だということです。派手な通知や画面表示は一切ありませんが、その代わりに、ユーザーの体調や睡眠を黙々と記録し、データを通じて自分の体を「可視化」してくれる存在です。
静かに寄り添う「日本製スマートリング」
SOXAI RING 1.1の最大の魅力は、国産ならではの繊細な設計と品質です。
サイズ展開が日本の指輪規格に合わせて用意されており、購入前に無料のサイジングキットでぴったりのサイズを選べる点は非常に親切。装着感も軽やかで、着けていることを忘れるほど自然です。
また、外装にはチタン素材とデュラテクト加工を採用しており、軽量かつ傷がつきにくい構造。耐水性・耐久性も高く、まさに「日常の中で違和感なく使える」スマートリングです。
一方で、派手なガジェット感を排したデザインも特徴的。光沢のあるシルバーやマットブラック、ピンクゴールドなど、まるでアクセサリーのような上質な佇まいが、他のスマートデバイスとは一線を画しています。
睡眠トラッキングはトップクラスの完成度
SOXAI RING 1.1を使って最も驚いたのは、睡眠データの精度の高さです。
「深い睡眠」「浅い睡眠」「レム睡眠」「中途覚醒」などが細かく記録され、スコア化されたレポートは自分の体調感覚とほぼ一致していました。
朝起きてアプリを開くと、睡眠スコアと一緒に「入眠までの時間」「呼吸の安定性」「睡眠効率」などが表示され、自分の体のリズムを客観的に見つめ直せるのが魅力です。
さらに、睡眠パターンの乱れを「社会的ジェットラグ」として警告してくれるのもユニークな機能で、日々の生活習慣を整えるモチベーションになります。
「寝付きが悪い」「最近朝がだるい」といった感覚的な不調を、データという客観的な形で把握できることは、まさにこのリングの存在価値といえるでしょう。
アプリの完成度とデータの見やすさ
SOXAI専用アプリは非常にシンプルで、誰でも直感的に使える設計です。
睡眠スコア、心拍数、皮膚温度、ストレス指標などが一画面にまとめられ、数値の変化をグラフでわかりやすく表示してくれます。
また、過去のデータを日・週・月単位で確認できるため、睡眠の傾向や体調変化を長期的に分析することも可能です。
ただし、Bluetooth同期がまれに失敗することがあり、再ペアリングが必要になるケースもありました。同期が安定していないときは、アプリの再起動で解決する場合が多いですが、ここは今後の改善に期待したいポイントです。
バッテリー性能と日常使いの快適さ
バッテリー持ちは非常に優秀で、1回の充電で約7〜9日間の連続使用が可能です。
お風呂やシャワーの間に充電ドックに置いておくだけで十分フル充電されるので、「充電の手間を感じない」のが最大の強み。
非接触式のワイヤレス充電方式も便利で、ケーブルの抜き差しが不要な点は長期的に見ても快適です。
また、防水性能(IP68+10気圧相当)も高く、入浴・洗顔・プールでも外す必要がないのは安心感があります。これまでの「デバイスを濡らすのが怖い」という感覚を完全に解消してくれました。
改善の余地もあるポイント
SOXAI RING 1.1は完成度の高いデバイスですが、いくつか注意点もあります。
- Bluetooth同期が不安定な時がある
- 表面は硬化処理済みだが、金属なので小傷は避けられない
- 4日以上アプリと同期しないと古いデータが上書きされる
- 運動モードやGPSトラッキングなど、スポーツ用途には非対応
- 医療機器ではないため、測定結果はあくまで参考値
これらを理解した上で使う分には、大きなストレスを感じることはありません。むしろ、スマートウォッチのような過剰な通知や機能に疲れた人にとっては、ちょうど良いバランスです。
SOXAI RING 1.1がもたらした変化
このリングを使い始めてから、私の生活にはいくつかの変化がありました。
まず、睡眠の「質」を意識するようになったこと。
「ただ寝る」から「深く眠る」「起きた時に回復を実感する」という感覚へと変わり、夜更かしやスマホ使用を控えるようになりました。
また、リングが記録する体温変化やストレス傾向が、体調のバロメーターとして役立つようになりました。
「なんとなく調子が悪いな」という感覚をデータで裏付けできるため、生活リズムを立て直すきっかけにもなっています。
SOXAI RING 1.1 (ソクサイリング) レビュー総評
SOXAI RING 1.1は、派手さや機能の多さで勝負するスマートデバイスではなく、日々の生活にそっと寄り添いながら、健康状態を丁寧に見守ってくれる「静かなパートナー」のような存在です。指輪という形状の中に、心拍・皮膚温度・血中酸素・睡眠解析といった最先端センサー技術を凝縮しながらも、その存在感を極限まで抑えたデザインは、日本ブランドらしい繊細さと誠実さを感じさせます。
実際に使ってみると、装着していることを忘れるほどの軽さと快適さがあり、睡眠データの精度も非常に高く、自分の体の状態を客観的に理解できるようになりました。Apple Watchのように画面を見たり通知を受けたりする必要はなく、ただ身につけるだけで自分のリズムを見守ってくれる感覚は、まさに“ウェアラブルの理想形”だと感じます。

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