2025年、シャープが満を持して送り出した最新フラッグシップスマートフォン――「AQUOS R10」。
前モデル「AQUOS R9」から見た目のデザインこそ大きな変化はありませんが、実際に触れてみると随所に“使い勝手の向上”や“体験の進化”が感じられるモデルに仕上がっています。
AQUOS R10は、単なるマイナーチェンジモデルではなく、“生活の中でどれだけ快適に使えるか”を追求した一台です。
シャープらしい繊細なチューニングが随所に施されており、特にディスプレイの明るさ・カメラの色再現性・スピーカーの音響バランスなど、ユーザーが実際に触れた時に感じるクオリティが格段に向上しています。
搭載されているSoC(Snapdragon 7+ Gen 3)は前機種と同じですが、その分価格は抑えられ、手に取りやすい“実用派ハイエンド”という立ち位置。
また、14chスペクトルセンサーによる色味の正確なカメラ表現や、8Way Audioによる立体的なサウンド再生など、実際の使用体験に直結するアップデートが施されています。
さらに、バッテリー容量5,000mAh・急速充電36W対応・防水防塵・おサイフケータイなど、日常生活に必要な要素はしっかり網羅。
特に日本市場におけるニーズ(防水・Felica・microSD対応)を満たした貴重なハイエンド機としても注目されています。
一方で、ワイヤレス充電や望遠レンズは非搭載といった割り切りも見られますが、その分、「軽さ」「発熱の少なさ」「価格のバランス」といった実用性を優先するユーザーに最適化されています。
この記事では、AQUOS R10を実際に使用した感想を交えながら、外観・スペック・カメラ性能・操作感・向いているユーザー像までを詳しくレビューしていきます。

SHARP (シャープ) AQUOS R10 とは?

出典:SHARP
AQUOS R10とは、シャープが2025年に発売したAQUOSシリーズの最新フラッグシップモデルです。
同社が長年培ってきた「映像技術」「省電力設計」「日本品質」をベースに、実際の使い心地を徹底的に磨き上げたスマートフォンとなっています。
前機種の「AQUOS R9」は、“ライカ監修カメラ”や“高輝度ディスプレイ”で好評を得ましたが、R10ではその基本路線を維持しながらも、見た目の印象を裏切るほどの進化を遂げています。
見た目はほぼ同じでも中身は着実にアップデートされており、まさに「堅実な進化型ハイエンド」と呼ぶにふさわしいモデルです。
シリーズの位置づけ
AQUOS Rシリーズは、シャープのスマートフォンラインアップの中でも「最上位クラス」に位置づけられるシリーズです。
“R”は「Real」「Rich」「Refined」などを意味しており、
高性能・高品質・上質なデザインを重視するユーザーに向けて開発されています。
AQUOS R10も例外ではなく、「高性能ながらも日常に溶け込むスマートフォン」として設計されています。
コンセプト:「スペックよりも、体験で進化を感じるスマホ」
AQUOS R10の開発テーマは、“実際に使ったときに快適さを感じるスマホ”です。
CPUやカメラスペックの派手な数字競争ではなく、ユーザーが手に取った瞬間に体験として感じる部分
「画面の見やすさ」「色の正確さ」「音の厚み」「動作の心地よさ」などを磨き込んだ設計思想が貫かれています。
この思想を支えているのが、シャープ独自のPro IGZO OLEDディスプレイや、8Way Audio技術、14chスペクトルセンサーといった独自技術です。
これらは単なるスペックアップではなく、映像・音・写真といった“感覚体験”を向上させるために設計されています。
日本市場に特化した安心設計
AQUOS R10は、日本ユーザーのニーズに寄り添った設計が特徴です。
防水・防塵(IP68)、おサイフケータイ、microSDカードスロット、指紋+顔認証といった機能をしっかり搭載。
最近の海外メーカー製スマホでは省かれがちな“使い勝手の良い機能”を大切にしているのがシャープらしいポイントです。
特にSIMピン不要で開けられるSIMトレイは、細かいながらも便利な仕様。
日常でSIMの入れ替えやmicroSDの取り出しを頻繁に行うユーザーには嬉しい工夫です。
コストバランスの良いハイエンド
AQUOS R10の価格は、SIMフリー版で約10万円前後。
Snapdragon 8シリーズ搭載の超ハイエンドモデルと比べると控えめですが、日常使いでは十分すぎるパフォーマンスを発揮します。
同価格帯の中では、高品質なディスプレイとライカ監修カメラ、そして安心の防水耐久性能を兼ね備えており、コストパフォーマンスは非常に高いです。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 の外観とデザイン

出典:SHARP
AQUOS R10のデザインは、一見すると前モデル「AQUOS R9」とほとんど変わらないように見えます。
しかし実際に手に取ってみると、細部の仕上げや質感、重量バランスなどに“確かな進化”を感じられる1台です。
高級感と親しみやすさが共存しており、シャープらしい誠実で実用的なデザイン哲学がそのまま反映されています。
フラットで洗練されたフォルム
AQUOS R10のボディは、近年のスマートフォンのトレンドである「フラットデザイン」をベースにしながらも、
角の取り方が絶妙に工夫されています。エッジ部分は緩やかにラウンドしており、見た目はシャープでも、手に持ったときの感触は非常に自然です。
本体サイズは約156mm × 75mm × 8.9mmで、重量は約197g。
ハイエンドモデルながら200gを切る軽さは、日常使いでの快適さを明確に実感できます。
長時間片手操作しても疲れにくく、手の中に“すっ”と収まるバランスの良さが際立っています。
背面ガラスの質感と上質な光沢
背面は「ツルツルとした高光沢ガラス素材」で構成されています。指紋防止コーティングが施されており、触れても汚れが付きにくいのが特徴です。とくに「カシミヤホワイト」は、指紋がほとんど目立たず、上品で落ち着いた印象。光の角度によって柔らかく反射する“淡い艶感”があり、派手さを抑えた大人のデザインに仕上がっています。
フレーム部分はマット調で、さらっとした手触り。背面との質感のコントラストが美しく、持ったときのグリップ感を向上させています。
カメラユニットは“個性”と“高級感”の両立
AQUOS R10のカメラデザインは、シリーズおなじみの「円形カメラユニット」を継承。中央に大きく配置されたライカ監修「HEKTOR」レンズが存在感を放ちます。見る角度によって光が反射し、リング状の部分が上品に輝くため、どこか“アナログカメラ”のようなクラシカルな雰囲気すら感じさせます。
2眼構成ながらもレンズ配置のバランスがよく、デザインとしての完成度が非常に高いです。ユニット部分の縁には微細なメタリック仕上げが施されており、単なる丸いデザインではなく、高級時計のような質感の美しさが感じられます。
サイドフレームとボタン配置のバランス
側面のフレームはアルミニウム素材を採用し、軽量かつ頑丈。マット仕上げによって指紋やキズが目立ちにくく、さらりとした触感です。
- 右側面:下寄りに配置された電源ボタンには指紋センサーを内蔵。親指が自然に届く位置で、片手操作時も扱いやすい設計です。
- その上部には音量ボタンを配置。程よいクリック感があり、押し心地も上質です。
- 左側面:何も配置されておらず、スッキリとした印象。
- 上部:SIMトレイがあり、SIMピン不要で開閉できる構造。爪で引き出せるため、日常的にSIMやmicroSDを交換する人には非常に便利です。
- 下部:USB Type-Cポート、マイク、スピーカーグリルを配置。Type-Cポートの横にもう一つ開口がありますが、これはスピーカー用の穴で、デュアルスピーカー構成となっています。
3.5mmイヤホンジャックは非搭載ですが、そのぶんスピーカー構造に空間を割くことで、より豊かな音響を実現しています。
ディスプレイ:高輝度かつフラットな美しさ
前面には約6.5インチのPro IGZO OLEDディスプレイを搭載。
ベゼルは非常に細く、画面占有率が高いため、映像が“浮かんで見える”ような没入感があります。フラットガラスのため、誤タッチも少なく、保護フィルムも貼りやすい構造です。
ピーク輝度3,000nitという明るさは、日差しの強い屋外でもしっかり視認できるレベル。発色も自然で、白飛びや黒つぶれの少ない映像表示が可能です。
また、リフレッシュレート最大240Hz(黒挿入式)により、スクロールやアニメーションが非常になめらかに見えます。
カラーバリエーション:上品で飽きのこない3色
カラー名 | 特徴・印象 |
---|---|
カシミヤホワイト | 柔らかく上品。指紋が目立ちにくい万能カラー |
トレンチベージュ | 落ち着いた大人の雰囲気。控えめな高級感 |
チャコールブラック | 引き締まった印象でビジネスにも最適 |
どのカラーも主張しすぎない落ち着いたトーンで、長く使っても飽きのこないデザインです。
特にホワイトとベージュは、男女問わず人気が出そうな柔らかい印象に仕上がっています。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 のスペック詳細

出典:SHARP
AQUOS R10は、シャープが長年培ってきた映像技術と独自の高効率設計を融合させたハイエンドスマートフォンです。
前モデルAQUOS R9からSoC(チップセット)は据え置きながらも、
「表示性能」「音響」「カメラ」「通信」など日常体験を支える部分が確実に進化しています。
ここでは各項目をより詳しく見ていきましょう。
基本スペック一覧
項目 | 内容 |
---|---|
OS | Android 15(発売時) |
SoC(チップセット) | Qualcomm Snapdragon 7+ Gen 3 |
CPU構成 | 1×2.8GHz(Prime)+3×2.6GHz(Performance)+4×1.9GHz(Efficiency) |
GPU | Adreno 732 |
メモリ(RAM) | 12GB(LPDDR5X)+仮想メモリ最大12GB設定可 |
ストレージ(ROM) | 256GB または 512GB(UFS 4.0) |
外部ストレージ | microSDXC 最大2TB対応 |
バッテリー容量 | 5,000mAh |
充電規格 | USB Power Delivery 3.0対応(最大36W)/満充電 約110分 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
ディスプレイ | 約6.5インチ Pro IGZO OLED(有機EL) |
解像度 | FHD+(1080×2340)アスペクト比19.5:9 |
リフレッシュレート | 最大240Hz(黒挿入式)可変式リフレッシュレート対応 |
ピーク輝度 | 最大3,000nit(R9比 約1.5倍) |
HDR | Dolby Vision/HDR10対応 |
スピーカー | ステレオ(上部フルメタルBOX構造+8Way Audio対応) |
防水・防塵 | IPX5/IPX8・IP6X準拠 |
耐衝撃 | MIL-STD-810H準拠 |
生体認証 | 側面指紋認証+顔認証(マスク対応) |
通信方式 | 5G(Sub6)、4G LTE、3G/Wi-Fi 7(a/b/g/n/ac/ax/be)/Bluetooth 5.4/UWB対応 |
SIMスロット | nanoSIM×1+eSIM(DSDV対応) |
USB端子 | USB Type-C(USB 3.2 Gen1/DisplayPort 1.4出力対応) |
サイズ | 約156 × 75 × 8.9mm |
重量 | 約197g |
カラー | カシミヤホワイト/トレンチベージュ/チャコールブラック |
おサイフケータイ/NFC | 対応(FeliCa搭載) |
アップデート保証 | OS最大3回/セキュリティ最大5年間 |
SoC(Snapdragon 7+ Gen 3)性能について
AQUOS R10の心臓部には、Qualcomm製のSnapdragon 7+ Gen 3が搭載されています。
同クラスのSoCとしては優れたパフォーマンスを誇り、実際のベンチマークでもAntutu v10で約133万点を記録。
これはSnapdragon 8 Gen 1に匹敵するスコアで、ゲームや動画編集、カメラ処理でも快適に動作します。
CPUは3種類のコア構成で、日常動作では省電力コアが働き、負荷がかかる場面では高性能コアが瞬時に稼働。
そのため、発熱を抑えながらも滑らかな動作を実現しています。
GPU「Adreno 732」も高性能で、3Dゲームや映像処理の描画品質が向上しています。
メモリとストレージ
R10のRAMは12GBと大容量。さらに設定で仮想メモリを最大12GBまで追加可能です。
つまり、実質最大24GB相当のメモリ環境が構築でき、複数アプリを立ち上げても動作がもたつきません。
ストレージは高速なUFS 4.0を採用しており、アプリ起動やデータ転送が非常にスムーズです。
また、最大2TBまでのmicroSDカードに対応。
写真・動画を多く撮影する人でも安心して利用できる拡張性の高さが魅力です。
ディスプレイ性能
AQUOSシリーズの代名詞であるPro IGZO OLEDディスプレイを搭載。
解像度はFHD+ながら、発色・輝度・コントラストのチューニングが非常に優れており、
“スペック以上に綺麗に見えるディスプレイ”として高評価です。
- ピーク輝度3,000nitにより、屋外でも画面がくっきりと見える
- 1〜240Hz可変リフレッシュレートで滑らかさと省電力を両立
- 黒挿入技術による240Hz相当の残像軽減表示
- HDR10/Dolby Vision対応で、映画やYouTubeのHDRコンテンツも高コントラストに再現
シャープ独自のIGZO技術により、発色は自然で目への刺激が少なく、長時間の使用でも疲れにくいのが特徴です。
カメラ構成と撮影性能
AQUOS R10はライカ監修「HEKTOR」レンズを採用したデュアルカメラ構成。AQUOS R9から見た目の変更は少ないものの、センサーが刷新され、
新たに14チャンネルスペクトルセンサーが搭載されました。
カメラ構成 | 画素数/仕様 | 特徴 |
---|---|---|
標準カメラ | 約5,030万画素(1/1.55型・F1.9) | HEKTORレンズ採用。ライカらしい立体感と自然な陰影表現。 |
広角カメラ | 約5,030万画素(1/2.5型・F2.2) | 歪みを抑え、自然な広角撮影が可能。 |
インカメラ | 約5,030万画素・F2.2 | 自撮りでも高精細な映像が撮れる。 |
スペクトルセンサー | 14チャンネル | 光の波長を分析し、正確な色再現を実現。 |
写真は「明るすぎず暗すぎない」「自然な階調表現」が特徴で、他社スマホのような“派手な彩度”ではなく、肉眼に近いリアルな色味が得られます。さらに夜景撮影ではHDR処理が強化され、白飛び・黒潰れをしっかり抑えてくれます。
動画撮影では4K/30fpsのDolby Vision HDRに対応しており、特に夕焼けや夜景など光のグラデーション表現に強みを発揮します。
オーディオ性能
AQUOS R10は音響面でも大幅な強化が施されています。本体上部スピーカーが「フルメタルBOX構造」となり、共振を抑えつつ低音の厚みを向上。さらにイヤホン接続時には8Way Audioが利用でき、ステレオ音源を立体的に再現します。
- スピーカー出力:ステレオ(Dolby Atmos対応)
- イヤホン利用時:8Way Audioにより空間オーディオ化
- 音質傾向:低音が豊かで中高域もクリア、動画視聴に最適
映画・YouTube・音楽鑑賞など、どのジャンルでも“音の包まれ感”が際立ち、コンテンツ消費がより楽しく感じられます。
通信・接続機能
通信周りは最新規格を網羅しています。
- 5G(Sub6)対応/ミリ波非対応
- Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応:より高速・低遅延通信が可能
- UWB(Ultra Wide Band)対応:デジタルキーや近接通信に対応
- Bluetooth 5.4対応:最新イヤホンの低遅延・省電力化に最適
UWBの搭載により、将来的にはスマートキー(車や玄関の解錠)などの連携も期待できます。また、OSアップデート3回・セキュリティ5年保証により、長く安心して使用できる点も特徴です。
バッテリー性能と省電力設計
AQUOS R10は、前モデルと同じ5,000mAhバッテリーを搭載。しかしIGZOディスプレイの低消費電力特性とSnapdragon 7+ Gen 3の省電力化により、連続使用時間は実質的に伸びています。
動画ストリーミングでは約18時間再生が可能で、普段使いなら1日半~2日は余裕を持って利用できます。
充電も36Wの急速充電に対応し、約110分で満充電。30分の充電で50%以上回復するため、外出前の短時間チャージでも安心です。
トータル評価
AQUOS R10のスペックは、「見た目は控えめ、実力は確かな万能型」です。SoCを据え置いたことで極端なスペックアップはありませんが、ディスプレイ・カメラ・音・通信といった“体験の質”に直結する要素が着実に磨かれています。
特に、3,000nitの高輝度ディスプレイとライカ監修カメラ+スペクトルセンサーの組み合わせは、同価格帯の中でも際立つ存在感を放っています。
派手なスペックを追うよりも、「快適で長く使えるスマホ」を求めるユーザーにぴったりな構成です。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 とAQUOS R9 の比較

出典:SHARP
AQUOS R10は、一見すると前モデル「AQUOS R9」とデザインや構成がほとんど同じように見えます。
しかし、実際に触れて使ってみると、日常の使い勝手を確実にブラッシュアップした改良モデルであることが分かります。
ここでは、スペック・機能・体験面の違いを細かく比較しながら、どの部分が進化しているのかを解説します。
スペック比較表
比較項目 | AQUOS R9 | AQUOS R10 |
---|---|---|
SoC(CPU) | Snapdragon 7+ Gen 3 | Snapdragon 7+ Gen 3 |
RAM/ROM | 12GB/256GB | 12GB/256GB or 512GB |
仮想メモリ | 最大+8GB | 最大+12GB |
ディスプレイ | 6.5インチ Pro IGZO OLED(FHD+) | 同上(FHD+) |
ピーク輝度 | 約2,000nit | 約3,000nit |
リフレッシュレート | 最大240Hz(黒挿入) | 最大240Hz(黒挿入) |
カメラ構成 | 標準+広角(50MP×2) | 標準+広角(50MP×2)+14chスペクトルセンサー |
動画撮影 | 4K/30fps(HDR対応) | 4K/30fps(Dolby Vision対応) |
オーディオ | ステレオスピーカー | フルメタルBOX構造+8Way Audio |
防水防塵 | IP68・MIL準拠 | 同等 |
通信規格 | 5G Sub6/Wi-Fi 6E | 5G Sub6/Wi-Fi 7/UWB対応 |
充電速度 | 非公開(約130分) | 最大36W(約110分) |
バッテリー容量 | 5,000mAh | 5,000mAh |
microSD対応 | 最大1TB | 最大2TB |
サイズ/重量 | 約156×75×8.9mm/199g前後 | 約156×75×8.9mm/約197g |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 |
アップデート保証 | OS 2回/セキュリティ4年 | OS 3回/セキュリティ5年 |
デザインの違い:見た目は似て非なる仕上がり
R10はR9のデザインをそのまま引き継いでいますが、素材と質感のチューニングが施されています。
特に背面ガラスの光沢と指紋防止コーティングが改良され、清潔感のある仕上がりになりました。
手に取るとR9よりも“さらっとしていて持ちやすい”印象を受けます。
また、カラーラインナップにも変化があり、R9では「グリーン」「ホワイト」の2色でしたが、R10では「カシミヤホワイト」「トレンチベージュ」「チャコールブラック」の3色展開。
より落ち着いた上質感を重視したカラー構成になっています。
ディスプレイ:明るさと見やすさが格段に進化
R9のディスプレイも十分高輝度でしたが、R10ではピーク輝度が約3,000nitに引き上げられました。
これはiPhone 16 Proシリーズに匹敵する明るさで、直射日光下でも内容がはっきり見えます。
さらに、シャープ独自の「Pro IGZO OLED」パネルが改良され、色温度・明暗のバランスがより自然にチューニングされています。
同じ映像をR9と並べて再生すると、R10のほうがコントラストが高く、陰影の表現力が豊かになっているのが分かります。
加えて、リフレッシュレート制御も最適化され、スワイプ操作やアニメーションの残像がさらに軽減されています。
カメラ:センサー刷新で“見たまま”の色を再現
AQUOS R10のカメラは、表面的にはR9と同じ2眼構成ですが、中身は別物です。新しいイメージセンサー+14chスペクトルセンサーを搭載することで、照明環境に左右されにくく、より正確な色表現が可能になりました。
オーディオ:音の広がりがまるで別物
R9でもステレオスピーカーを搭載していましたが、R10では上部スピーカーが「フルメタルBOX構造」に変更されました。これにより、共振を抑えながら低音の響きが深まり、映画視聴時の迫力が向上。さらに、イヤホン使用時は「8Way Audio」によって、2ch音源を立体的に再生することが可能です。
この音響強化によって、YouTubeやNetflixなどの視聴体験がワンランク上がりました。R9から乗り換えた際、最も「違いが分かりやすい進化」と言える部分です。
バッテリー・充電:効率化で実用性アップ
バッテリー容量は両機種とも5,000mAhと同じですが、R10では充電速度が向上(最大36W)し、満充電までの時間が約20分短縮されました。Snapdragon 7+ Gen 3とIGZO OLEDの省電力制御により、連続使用時間も体感的にわずかに長く感じられます。
R9と比べて消費電力が効率化されているため、動画視聴やナビ利用中の発熱も少なく、バッテリー管理が安定しています。
通信性能:UWBとWi-Fi 7で“未来対応”へ
AQUOS R10では、R9にはなかったUWB(超広帯域通信)とWi-Fi 7に対応。これにより、次世代のスマートキー・位置情報共有・デバイス連携など、IoT活用の幅が大きく広がりました。
Wi-Fi 7は、複数バンドの同時通信(MLO)を可能にするため、理論上はWi-Fi 6Eの約2倍以上のスピードを実現。家庭の高速ルーター環境を最大限に活かせます。
ソフトウェアとアップデート保証
R10では、OSアップデート保証が最大3回(R9は2回)に増加。さらにセキュリティアップデート期間も5年間に延長されました。これにより、長期間安心して使える製品ライフサイクルが確立されています。Android 15を搭載して出荷され、今後Android 18までのアップデートが見込まれます。
数字以上の“体験の進化”
AQUOS R10は、スペック表上ではマイナーチェンジに見えますが、実際の体験ではR9から確実に進化しています。特に、ディスプレイの明るさ・カメラの色再現・音の立体感の3点は、日常的に「違いがはっきり分かる」ポイントです。
SoCをあえて据え置いたことで価格を抑え、“快適さとコストバランス”を両立した完成度の高いモデル。
R9からの買い替えを検討しているユーザーにとっても、十分に満足できるアップグレード内容と言えるでしょう。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 を使用した私の体験談・レビュー

出典:SHARP
実際にAQUOS R10を数週間使ってみて、最初に感じたのは「見た目は地味に見えて、使うほどに完成度の高さが分かるスマホ」だということです。
カタログスペック上では前機種と大きな違いがないように思えますが、日常的な使用感には確かな進化がありました。
ここでは、私が実際に使って感じた操作感・表示品質・カメラ体験・音質・発熱・バッテリー持ちについて、順を追ってレビューしていきます。
手に持った瞬間の「質感の良さ」と「軽やかさ」
まず手に取った瞬間、R10の軽さと高級感のバランスに驚きました。約197gという重量はハイエンドモデルの中でも軽量な部類で、ガラスとアルミの質感が絶妙に組み合わさっており、手に吸いつくようなフィット感があります。
私が使用したのは「カシミヤホワイト」カラーで、光の角度によって上品に反射する乳白色のトーンがとても美しいです。背面のガラスはツルツルしすぎず、少しマットな感触もあるため、ケースなしでも滑りにくい印象を受けました。
本体の角も適度に丸みがあり、持ちやすく疲れにくい。長時間のSNS閲覧や動画視聴でも手に負担がかからず、
“日本ブランドらしい人間工学的な作り”を実感しました。
ディスプレイの明るさは想像以上。屋外でも圧倒的に見やすい
ディスプレイの進化は体感的にも明確でした。
特にピーク輝度3,000nitという数字は、夏の直射日光下でもしっかり視認できるレベル。外出時にGoogleマップを開いても、画面が白く飛ぶことなくハッキリ見えます。
また、発色は非常に自然。
iPhone 16 Proと並べてYouTubeの同じ映像を再生してみると、AQUOS R10のほうが明暗のコントラストがしっかりしていて、HDR映像の深みがよく伝わりました。
IGZO OLEDの特徴である「目に優しい発色」も健在で、長時間見ていても目の疲れが少ない点も嬉しいポイントです。
明るさの自動調整もスムーズで、暗い部屋→屋外と環境を移動しても、ちらつきなく自然に切り替わります。
操作感は極めて滑らか。指紋認証も抜群に速い
Snapdragon 7+ Gen 3は前機種と同じSoCですが、UIの最適化が進んでいるためか動作が非常に安定して軽快です。アプリの起動、切り替え、スクロールの追従性――どれを取っても滑らか。
240Hzのハイリフレッシュレートが生きており、TwitterやInstagramをスワイプする時のヌルヌル感は気持ちいいレベルです。
また、指紋センサーの反応速度にも驚かされました。側面電源ボタンに搭載されたセンサーに触れるだけで、
“押し込まずとも即解除”といった感覚で、顔認証と組み合わせればほぼノンストレスです。
指紋の認識精度も高く、手汗が多い日でも失敗はほとんどありませんでした。
カメラ性能は「自然な色味」への進化を実感
R10を使っていて最も印象的だったのは、カメラの色再現性の自然さです。特に14chスペクトルセンサーの効果が明確に感じられました。夜の街灯下やカフェなど、照明の色が強く出るシーンでも、白飛びせず「見たままの色味」で撮影できるのは非常に優秀です。
写真の印象
- 屋外の風景写真は空の青や木々の緑が落ち着いており、過度な彩度補正がない。
- 室内の料理撮影では、暖色照明でも食材が黄色っぽくならず、自然な発色。
- 花の写真では、淡い色調が丁寧に表現されており、マクロ撮影もシャープ。
また、標準カメラから2倍ズームへの切り替えもスムーズで、デジタルズームながら画質の劣化が最小限に抑えられています。望遠レンズ非搭載ながら、50MPの解像力を生かしたズーム性能はかなり実用的です。
夜景撮影では、AQUOS特有の「やや暗めのトーンで階調を保つ仕上がり」が健在。明るさを無理に持ち上げず、リアルな雰囲気を重視している印象でした。
映像・音の体験が明確にレベルアップ
動画再生時の没入感も素晴らしいです。スピーカーが上下に配置されたデュアル構成で、上部のフルメタルBOXスピーカーが低音の響きをしっかり支えてくれます。
YouTubeやNetflixを視聴すると、音が“中央に定位して前に出てくる感覚”があります。音の広がりはR9よりも明らかに向上しており、小さなボディから出ているとは思えないほどの立体的な音場です。
さらにイヤホン使用時は「8Way Audio」による空間オーディオも体感できます。対応イヤホンを使うと、音が頭の周囲を包み込むようなサラウンド感があり、映画の臨場感が格段に高まります。
発熱はあるが制御が優秀
ゲーム用途としてもテストしました。「崩壊:スターレイル」や「原神」を高画質設定でプレイすると、10〜15分ほどで本体温度が40〜43℃程度まで上昇します。
ただし、背面がアルミとガラスで放熱性が高いため、“熱くて触れない”ほどではなく、手に持っていても快適です。
発熱によるパフォーマンス低下(スロットリング)もほとんどなく、GPU負荷が高い状態でもフレームレートの落ち込みは最小限でした。Snapdragon 7+ Gen 3の熱設計と、シャープ独自の放熱構造(内部ヒートパイプ制御)のバランスが良い印象です。
バッテリーは安定。1日しっかり使える安心感
AQUOS R10のバッテリーは5,000mAhと大容量で、実際の使用でも朝100%→夜まで約30〜40%残るという安定した持ち。
Wi-FiでYouTubeを2時間視聴+SNS・カメラ使用を繰り返しても、1日を十分カバーできました。さらに、充電速度も進化しており、36W急速充電に対応。実測では約110分で満充電、30分でおよそ50%まで回復しました。
ワイヤレス充電が非対応なのは少し残念ですが、充電ケーブルを繋げる時間が短くなったことで実用面では十分カバーできています。
スペック以上に“使って気持ちいい”スマホ
AQUOS R10を使ってみて最も感じたのは、スペック表では語れない使い心地の良さです。
指紋センサーの位置、ディスプレイの明るさ、スピーカーの響き、そして自然なカメラ描写――そのすべてが「日常でストレスなく使える」方向に最適化されています。
特に動画視聴・写真撮影・通話といった“スマホを使う時間の大部分”が快適で、地味ながらも完成度の高い、まさに「使い続けて分かる良機種」だと感じました。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 に関するQ&A

Q. ワイヤレス充電には対応していますか?
・残念ながら非対応です。有線36W急速充電のみに対応しています。
Q. microSDカードは使えますか?
・最大2TBまで対応しています。
Q. 防水・防塵性能は?
・IP68に対応し、雨天やお風呂場での使用も安心です。
Q. ディスプレイの特徴は?
・Pro IGZO OLEDを採用し、最大3,000nitの明るさで屋外でも見やすいです。
Q. イヤホンジャックはありますか?
・USB Type-CまたはBluetoothイヤホンをご利用ください。
Q. 指紋認証の反応はどうですか?
・側面ボタン式で、反応速度は非常に速いです。
Q. カメラはどんな特徴がありますか?
・ライカ監修のHEKTORレンズを採用。自然で深みのある色味が特徴です。
Q. OSアップデート保証は?
・OSアップデート3回、セキュリティアップデート5年間保証されています。
Q. UWBは何に使えますか?
・スマートキーやデジタルキー機能など、正確な位置情報通信に活用できます。
Q. 発熱は気になりますか?
・ゲーム中は多少温かくなりますが、長時間でも持てないほどではありません。
Q. 動画撮影のクオリティは?
・4K/30fps Dolby Visionに対応しており、暗所でも美しい映像が撮影できます。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 が向いている人・向いていない人

出典:SHARP
AQUOS R10は、派手なスペックアップよりも「使いやすさ」「安心感」「上質な体験」を重視したスマートフォンです。
そのため、どんな人にとってベストな選択肢なのか、逆にどんな人にはやや物足りなく感じるのかを整理してみましょう。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 が向いている人
実用性と安心感を重視する人
AQUOS R10の最大の魅力は、日本ユーザーに寄り添った実用設計です。
防水・防塵・おサイフケータイ・microSDカード対応といった国内ニーズを完備。しかも、OSアップデート3回・セキュリティ更新5年間保証という長期サポートがあるため、一度購入すれば長く安心して使えます。
「とにかく安定して動くスマホがほしい」「最新Androidでも安心して長く使いたい」そんな人にはベストな選択です。
カメラの“自然な描写”を重視する人
AQUOS R10のカメラは、派手さよりも見たままに近いリアルな色表現が特徴です。
14chスペクトルセンサーによってホワイトバランスが正確で、料理・風景・ポートレートの色味がとても自然。
特に「ライカ監修HEKTORレンズ」が生み出す独特のトーンは、上品で落ち着いた雰囲気を感じます。
SNS映えよりも、「記録」として正確に残したい写真を撮る人には最適。旅行・カフェ・ペット撮影など、日常をリアルに切り取るのが得意なスマホです。
動画視聴・音楽鑑賞をよくする人
上下に配置されたステレオスピーカーは、音質の立体感が大幅に向上しています。フルメタルBOX構造による豊かな低音と、8Way Audioによる空間オーディオ再生。
YouTube・Netflix・Amazon Prime Videoなどで音の広がりをしっかり体感できます。
外出先でもスマホだけで十分満足できるほどの音質なので、「イヤホンを使わず動画や音楽を楽しみたい」という人にもおすすめです。
目の疲れに配慮したい人
IGZO OLEDディスプレイは、明るくても目に優しい自然な発色が特徴です。ブルーライトカット機能に加え、環境光に応じた色温度調整も自動で行われるため、夜間の読書やSNSチェックでも目が疲れにくいと感じました。
仕事や勉強の合間にスマホを見る時間が多い人には、とても快適な体験を提供してくれます。
長時間の使用でも安定して使いたい人
Snapdragon 7+ Gen 3を採用しつつも、発熱制御が非常に優秀です。高負荷のゲームを除けば、ほとんど熱を感じずに快適に動作します。ブラウジング、SNS、動画視聴、カメラ撮影などの一般用途ではパフォーマンスが安定。
また、5,000mAhバッテリー+36W急速充電対応で、1日フルで使っても余裕があります。
「仕事・プライベート兼用で使う」「一度の充電で安心したい」そんな人にもぴったりです。
シンプルかつ上品なデザインが好きな人
派手さはありませんが、静かな高級感があります。特にカシミヤホワイトやトレンチベージュなど、落ち着いたカラーが魅力的で、
スーツにもカジュアルにも合うデザインです。「人と被らないデザインがいい」「無駄のない美しいスマホが好き」という人には強くおすすめできます。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 が向いていない人
最高性能を求めるヘビーユーザー
AQUOS R10はハイエンドクラスの完成度を持っていますが、
SoC(Snapdragon 7+ Gen 3)はフラッグシップ級のSnapdragon 8 Gen 3/8 Gen 4ほどの性能ではありません。
そのため、3Dゲームや動画編集など、重い処理を常に行う人にとってはやや物足りない部分があります。
「常に最高性能で最速を求める」「ゲーミングスマホ級の処理速度がほしい」という方は、
上位モデル(例:Galaxy S25 UltraやXperia 1 VIIなど)を選んだ方が満足できるでしょう。
望遠ズームを重視する写真ユーザー
R10はデュアルカメラ構成で、望遠レンズは非搭載です。
2倍ズームまでは高精細に撮影できますが、それ以上の望遠では画質がやや甘くなります。「運動会やコンサートで遠くの被写体を撮りたい」という方には不向きです。
一方で、近距離・中距離の撮影では非常に自然で高品質な写真が撮れるため、用途次第では十分満足できる画質です。
ワイヤレス充電を重視する人
AQUOS R10は、ワイヤレス充電非対応です。
そのため、充電スタンドに置くだけで充電したいという人にとっては不便に感じるかもしれません。
ただし、36Wの急速充電に対応しているため、ケーブル充電でもスピードは十分速いです。
デザインで個性を出したい人
AQUOS R10は全体的に「上品で控えめ」なデザインのため、強い個性や遊び心を求めるユーザーにはやや地味に感じる可能性があります。
メタリック調や光沢感のあるデザイン、ゲーミング的な派手さを好む人には物足りないでしょう。
海外メーカーの最新機能を体験したい人
AIアシスタントや衛星通信など、海外ブランド(Samsung・Xiaomi・Googleなど)が搭載する最先端機能は非対応です。
AQUOS R10は“安定したベーシック機能”を重視しているため、
「新技術を真っ先に体験したい」「AI機能を活用したい」という層には不向きです
SHARP (シャープ) AQUOS R10 レビューまとめ

出典:SHARP
AQUOS R10を実際に使い込んで感じたのは、「地味だけど、確実に完成された一台」ということです。
派手なスペックアップや革新的な新機能こそありませんが、使えば使うほど分かる“快適さ”と“日本ブランドらしい安心感”が詰まったスマートフォンです。
デザインと質感:手に馴染む上質な仕上がり
デザイン面では、前モデルAQUOS R9の雰囲気を踏襲しながらも、質感の向上や指紋の付きにくさなど、細部でのブラッシュアップが光ります。
「カシミヤホワイト」「トレンチベージュ」などの落ち着いたカラーは、高級感と親しみやすさのバランスが取れており、長く使っても飽きません。
ガラスと金属の組み合わせが持ち心地を向上させ、200gを切る軽量設計も魅力的です。
ディスプレイと操作性:見やすさと滑らかさが両立
Pro IGZO OLEDディスプレイの完成度は非常に高く、ピーク輝度3,000nitという圧倒的な明るさは屋外でも抜群の視認性を誇ります。
色味は派手すぎず自然で、IGZO特有の“優しい発色”が健在。さらに最大240Hzの滑らかな表示で、スクロールやアニメーションの体験は快適そのものです。
指紋センサーの反応速度やUIの最適化も素晴らしく、Snapdragon 7+ Gen 3の処理能力を十分に引き出している印象でした。
「日常での動作がとにかくスムーズ」――これがR10最大の特徴と言っても過言ではありません。
カメラ:見たままを美しく写す“誠実な表現”
カメラは2眼構成ながら、14chスペクトルセンサーの追加で色表現が大きく進化。屋内・夜間・逆光など、難しい環境下でも肉眼に近い自然な色味で撮影できます。
ライカ監修のHEKTORレンズによる描写は柔らかく、「盛る」よりも「魅せる」仕上がりで、写真の雰囲気が非常に良いです。
料理・風景・人物、どれを撮っても自然で奥行きのある写真になり、動画撮影でもDolby Vision対応による立体感のある映像が撮れました。
望遠が非搭載という点は惜しいですが、50MPセンサーの高解像度ズームで2倍程度なら十分対応可能です。
音響体験:シャープ史上でもトップクラスの完成度
音質面の進化は、使っていて最も「違いを感じる」部分です。フルメタルBOXスピーカーと8Way Audioの組み合わせにより、音の広がりと低音の厚みが格段に向上。
YouTubeや映画をスマホ単体で視聴しても、音が前に出てくるような立体感があります。
イヤホン使用時も自然な音場が得られ、“音を楽しむスマホ”として十分通用するレベルに達しています。
バッテリーと安定性:使っていて不安を感じない
バッテリーは5,000mAhと大容量で、動画視聴・SNS・カメラ撮影をバランスよく使っても、1日フルで問題なしのスタミナ。
36W急速充電に対応し、30分で約50%まで回復できるのも大きな強みです。
発熱面も優秀で、ゲームや動画再生を長時間行っても本体が過度に熱くなることはありません。内部の放熱設計がしっかりしており、Snapdragon 7+ Gen 3の熱を安定的に処理してくれます。
SHARP (シャープ) AQUOS R10 レビュー総評
AQUOS R10をじっくり使い込んで感じたのは、スペック表からは読み取れない「体験の心地よさ」でした。前機種から劇的な進化はないものの、細部の完成度が確実に高まり、使う人の手になじむように設計された“熟成モデル”という印象です。特にディスプレイの見やすさとカメラの自然な発色、そして立体感のある音響は、日常のスマホ時間を豊かにしてくれる要素でした。ハイエンドの名を冠しながらも、過剰な派手さよりも「安心して長く使える実用性」を選んだその姿勢は、まさにシャープらしい誠実なものづくりの象徴といえます。
AQUOS R10は、数値で語るよりも「実際に触れて感じること」に価値があるスマートフォンです。スマホに安定性と信頼性を求める人、そしてデザインや操作感など“使い心地”を大切にしたい人にとって、間違いなく満足度の高い一台となるでしょう。

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