AQUOS sense9 はシャープのミドルレンジスマートフォンで、バランスの取れた性能と長時間使用に適したバッテリー持ちが魅力のモデルです。昨今のスマートフォン市場では、ミドルレンジモデルでも高性能な機能を搭載する傾向が強まっています。AQUOS sense9 も例外ではなく、処理能力やディスプレイ性能が大幅に向上しており、一般的なスマートフォンユーザーには十分なスペックを備えています。
このレビューでは、SIMフリーモデルを購入し、実際に使用した体験をもとに、デザインやスペック、使用感を詳細に解説していきます。特に、日常的な操作感やバッテリーの持ち、カメラ性能、ゲーム性能などを重点的に紹介し、AQUOS sense9 がどのようなユーザーに向いているのかを明確にします。本記事を通して、その実力を徹底的に検証していきます。

SHARP AQUOS sense9 の外観とデザイン

出典:SHARP
シンプルながらも個性的なデザインを採用しています。カメラの配置が特徴的で、AQUOSシリーズらしさをしっかりと表現しています。
- カラー展開: 数種類のカラーバリエーションがあり、好みに合わせた選択が可能。
- 質感: マットな仕上がりで指紋が付きにくく、さらさらとした触り心地。背面は滑りにくく、持ちやすい設計。
- サイズ: 6.1インチディスプレイを搭載し、片手操作がしやすい。コンパクトな筐体で持ち運びにも便利。
- 重量: 約166gと軽量で長時間の使用でも負担にならない。軽量ながらも壊れにくい性能を確保。
- ボタン配置: 音量ボタンが比較的高い位置にあり、手の小さい人には少し押しにくい。電源ボタンは指紋認証と統合され、直感的な操作が可能。
- 防水・防塵: IP68に対応しており、水濡れやホコリから端末を保護。キッチンや屋外での使用も安心。
- ディスプレイ縁のデザイン: ベゼルは細く、画面占有率が高いため、没入感のある視聴体験が可能。
- 充電ポート: USB Type-C端子を採用し、中央に配置されていて使いやすい。急速充電にも対応。
- 耐久性: 落下や衝撃に強い構造を採用し、耐久性が向上。長く使い続けられる設計。
- エルゴノミクス設計: 背面のカーブが手にフィットし、長時間の使用でも疲れにくい。
- 発熱対策: 効率的な放熱設計により、長時間の使用でも端末が熱くなりにくい。
- SIMスロット: nanoSIM + eSIM対応で、柔軟な通信環境を提供。microSDカードスロットも搭載し、ストレージ拡張が可能。
- 光の反射防止: マット仕上げにより光の反射を抑え、視認性が向上。屋外での使用でも見やすいディスプレイ。
デザインは見た目の美しさだけでなく、実用性も考慮されています。例えば、軽量であるため長時間持っていても手が疲れにくく、背面のマット加工によって指紋がつきにくい仕様になっています。また、エルゴノミクスを意識したデザインが採用されており、自然なグリップ感が得られます。
さらに、耐久性にも優れており、耐衝撃性能が向上しているため、万が一の落下でも安心です。放熱設計が施されているため、長時間の使用でも発熱が少なく、快適に操作できます。
スピーカーの配置も工夫されており、動画視聴やゲームプレイ時に立体的な音響を楽しめるようになっています。特に、横持ち時に最適化されたステレオスピーカーにより、臨場感のあるサウンドを体感できます。
SHARP AQUOS sense9 のスペック詳細

出典:SHARP
「AQUOS sense9」のスペックを詳しく見ていきます。
項目 | スペック |
ディスプレイ | 6.1インチ 有機EL(FHD+) |
リフレッシュレート | 1~120Hz(疑似240Hz対応) |
プロセッサ | Snapdragon 7s Gen2 |
メモリ(RAM) | 6GB / 8GB |
ストレージ | 128GB / 256GB(microSD対応) |
バッテリー容量 | 5000mAh(急速充電対応) |
防水・防塵 | IP68 |
指紋認証 / 顔認証 | どちらも対応(マスク対応の顔認証あり) |
カメラ(メイン) | 標準50MP + 超広角 13MP |
カメラ(フロント) | 8MP |
オーディオ | ステレオスピーカー(イヤホンジャックなし) |
Wi-Fi | Wi-Fi 5まで対応(Wi-Fi 6 / 7 非対応) |
Bluetooth | 5.1 |
USB規格 | Type-C(USB 3.2 Gen1 / DisplayPort 1.4対応) |
OSアップデート | 最大3回(セキュリティアップデートは最大5年) |
SHARP AQUOS sense9 と AQUOS sense8 の比較

出典:SHARP
「AQUOS sense9」と前機種「AQUOS sense8」を比較して、どのように進化したのかを見ていきます。
項目 | AQUOS sense9 | AQUOS sense8 |
---|---|---|
ディスプレイ | 6.1インチ 有機EL(FHD+) | 6.1インチ IGZO LCD(FHD+) |
リフレッシュレート | 1~120Hz(疑似240Hz対応) | 60Hz |
プロセッサ | Snapdragon 7s Gen2 | Snapdragon 6 Gen1 |
メモリ(RAM) | 6GB / 8GB | 6GB |
ストレージ | 128GB / 256GB(microSD対応) | 128GB(microSD対応) |
バッテリー容量 | 5000mAh(急速充電対応) | 5000mAh |
防水・防塵 | IP68 | IP68 |
指紋認証 / 顔認証 | どちらも対応(マスク対応の顔認証あり) | 指紋認証対応(顔認証なし) |
カメラ(メイン) | 標準50MP + 超広角 13MP | 標準50MP |
カメラ(フロント) | 8MP | 8MP |
オーディオ | ステレオスピーカー(イヤホンジャックなし) | モノラルスピーカー(イヤホンジャックあり) |
Wi-Fi | Wi-Fi 5まで対応(Wi-Fi 6 / 7 非対応) | Wi-Fi 5まで対応 |
Bluetooth | 5.1 | 5.1 |
USB規格 | Type-C(USB 3.2 Gen1 / DisplayPort 1.4対応) | Type-C(USB 2.0) |
OSアップデート | 最大3回(セキュリティアップデートは最大5年) | 最大2回(セキュリティアップデート最大3年) |
「AQUOS sense9」は、前機種の「AQUOS sense8」と比較すると、ディスプレイの進化やリフレッシュレートの向上、プロセッサの性能向上などが見られます。また、スピーカーがステレオ化され、音質も向上しました。一方で、イヤホンジャックが廃止されるなどの変化もあります。
SHARP AQUOS sense9 を使用した私の体験談

※画像はイメージです。
実際に「AQUOS sense9」を使用してみて感じた点を詳しく紹介します。
ディスプレイと操作性
ディスプレイの発色は非常に鮮やかで、有機ELならではの美しさを実感できます。特に、黒の表現が引き締まっており、コントラストが高いため映像コンテンツを楽しむのに最適です。リフレッシュレートは最大120Hzに対応しており、スクロールやアニメーションの動きが非常に滑らかです。実際にSNSやブラウジングをしてみると、画面の遷移がスムーズで視認性も高く、長時間の使用でも目が疲れにくい印象を受けました。
バッテリー持ち
5000mAhの大容量バッテリーを搭載しているため、充電の頻度を気にせずに使用できます。YouTubeの連続ストリーミングテストでは約23時間30分持続し、日常使用では2日程度充電なしで問題なく利用できました。特に、動画視聴やWebブラウジング、SNSのチェック程度なら1日でバッテリーが大幅に減ることはありません。また、省電力モードを活用すれば、さらに長持ちさせることが可能です。
カメラ性能
昼間の撮影では、明るくクリアな写真が撮影できます。特に風景写真では、色彩のバランスが良く、青空や緑の葉のディテールがしっかりと表現されていました。ポートレートモードでは自然なボケ味が得られるものの、人物の輪郭が一部ぼやける場合がありました。夜景モードでは、シャープ独特の処理が施されており、明るく撮影できますが、色合いがやや人工的に補正される印象を受けました。全体的に、ミドルレンジスマホとしては十分なカメラ性能を備えています。
ゲーム性能
Snapdragon 7s Gen2を搭載しているため、ミドルレンジのスマホとしては十分な処理能力を発揮します。原神やスターレイルなどの重量級ゲームを試しましたが、デフォルト設定ではスムーズに動作しました。ただし、画質を「高」や「最高」に設定するとフレームレートが落ち、若干のカクつきが見られました。軽量ゲームやパズルゲームであれば快適にプレイできるため、ゲーム用途にそこまでこだわりがなければ問題はないでしょう。また、長時間プレイした際の発熱はそれほど感じず、快適に操作することができました。
オーディオ
ステレオスピーカーを搭載しており、音の広がりを感じられるサウンド体験が可能です。特に、動画視聴や音楽鑑賞時には、バランスの取れた音質が楽しめました。ただし、低音の迫力にはやや欠けるため、重低音を重視するユーザーは別途イヤホンやスピーカーを活用するのが良いでしょう。また、3.5mmイヤホンジャックが廃止されているため、有線イヤホンを使用する場合はType-C変換アダプターが必要になります。
全体的に、AQUOS sense9は日常使用において非常に快適なスマホであり、バッテリー持ちの良さやディスプレイの美しさが特に際立つポイントとなっています。ゲーム性能やカメラ機能に極端なこだわりがなければ、十分満足できる一台と言えるでしょう。
SHARP AQUOS sense9 に関するQ&A

※画像はイメージです。
Q.バッテリー持ちはどれくらいですか?
・一般的な使用で2日ほど持ちます。動画再生なら23時間以上。
Q.防水性能は?
・IP68規格対応で、水やホコリに強い仕様です。
Q.イヤホンジャックはありますか?
・ありません。ワイヤレスイヤホンまたはType-C変換アダプターを使用。
Q.ワイヤレス充電はできますか?
・非対応です。急速充電には対応しています。
Q.ゲームは快適に動作しますか?
・軽めのゲームは快適ですが、高グラフィックゲームはやや厳しいです。
Q.ディスプレイの特徴は?
・6.1インチの有機ELで、120Hzの滑らかさと高輝度ディスプレイを搭載。
Q.OSアップデートはどのくらい提供されますか?
・最大3回のOSアップデート、セキュリティアップデートは5年間。
Q.SIMトレー仕様は?
・SIMフリーモデルはnanoSIM + eSIM対応で、microSDスロットも搭載。
Q.Wi-Fi 6やWi-Fi 7に対応していますか?
・非対応です。Wi-Fi 5までのサポートになります。
Q.カメラの性能はどうですか?
・昼間は綺麗に撮れますが、望遠性能は弱めです。夜景モードは独特の色味になります。

SHARP AQUOS sense9 が向いている人・向いていない人

出典:SHARP
向いている人
- 軽くてバッテリー持ちの良いスマホを求める人
- 普段使いで十分な性能が欲しい人
- 防水・防塵機能を重視する人
- シンプルなデザインが好みの人
- 価格と機能のバランスを重視する人
- 長期間のOSサポートやアップデートを求める人
- 省エネ性能の高いスマホが欲しい人
- ステレオスピーカーを搭載したスマホを求める人
- eSIM対応のスマホを探している人
向いていない人
- 高グラフィックのゲームをプレイする人
- イヤホンジャックが必須な人
- Wi-Fi 6や最新の通信規格を求める人
- ワイヤレス充電機能が必要な人
- 望遠カメラを使うことが多い人
- 高性能な動画撮影機能を求める人
- 高級感のあるデザインを重視する人
- 大画面スマホを求める人
- カスタマイズ性の高いOSを希望する人
SHARP AQUOS sense9 レビューまとめ

※画像はイメージです。
ミドルレンジスマホとして非常にバランスの取れた一台です。軽量でありながら堅牢な作りが特徴で、長時間の使用にも適したバッテリー性能を備えています。特に5000mAhの大容量バッテリーと省電力設計により、一般的な使用では1日半から2日間は充電なしで利用できる点は魅力的です。
また、防水・防塵性能(IP68)やおサイフケータイ機能を搭載しており、日本市場向けに最適化された仕様となっています。こうした機能により、雨の日や屋外での使用にも安心感があり、日常生活のさまざまな場面で便利に使うことができます。
ディスプレイは6.1インチの有機ELパネルを採用し、最大120Hzのリフレッシュレートに対応。これにより、ウェブ閲覧やSNSのスクロールが滑らかになり、動画視聴時の映像美も向上しています。さらに、発色の鮮やかさと高いコントラスト比により、写真や動画コンテンツがよりリアルに見えるようになっています。
カメラ性能に関しては、50MPの標準カメラと13MPの超広角カメラを搭載。昼間の撮影では明るくクリアな写真が撮影でき、ポートレートモードのボケ味も自然です。夜景撮影では、ノイズリダクション機能により、従来モデルよりも明るく鮮明な写真が撮れるようになっています。ただし、望遠機能には限界があり、高倍率のズーム撮影を頻繁に行うユーザーにはやや物足りないかもしれません。
ゲーム性能に関しては、Snapdragon 7s Gen2を搭載し、普段使いには十分な処理能力を備えています。軽めのゲームやSNS、動画視聴などの用途には快適に動作しますが、高グラフィックの3Dゲームを高設定でプレイする場合には若干の処理落ちが発生することもあります。
オーディオ面では、ステレオスピーカーを搭載し、より臨場感のあるサウンド体験を提供します。ただし、3.5mmイヤホンジャックが廃止されているため、有線イヤホンを使用する場合はType-C変換アダプターが必要となります。
価格面では、他のミドルレンジスマートフォンと比較してもコストパフォーマンスが高く、バッテリー持ちの良さやディスプレイ性能を考慮すると、お得感のある選択肢と言えるでしょう。長期間のOSアップデート(最大3回)とセキュリティアップデート(最大5年間)のサポートがあるため、長く安心して使用できる点も大きなメリットです。
総じて、「AQUOS sense9」は「日常使いに最適なスマートフォン」として、多くのユーザーにとって満足度の高い一台となるでしょう。特に、シンプルで堅牢なデザイン、バッテリー持ちの良さ、日本市場向けの機能を求めるユーザーには非常におすすめです。
